中町信「田沢湖殺人事件」

こんばんは、皆様、三頌亭です。今回は中町信「田沢湖殺人事件」です。以前、読んで取り上げてなかったものです。この作品にはちょっと珍しい仕掛けがしてあります。後半のややブラックな展開が異色ですね。また亡くなった女性作家の遺稿の出し方がうまくてついつい引きずられて読んでしまいます。この作品と以前紹介した「奥只見温泉郷殺人事件」の2作品くらいは再版してもいいのではないかと思ってます。東京創元社さん、お願いいたしますw。それにしても中町信は真面目に本格やってたんだなあと感じ入る作品でございました。


中町信「田沢湖殺人事件」・あらすじ
東和大学教授・堂上富士夫の妻、美保が中学の同窓会に出席したあと、田沢湖で水死体となって発見された。堂上は妻の死が15年前の12月に起った「事件」に起因することを直感し、現地に向う。ところが関係者は一様に口を閉ざし、次々と殺されてしまう。15年前の事件とは、元教師の名城貞吉が生徒集会室の「密室」で殺されたことだった。事件は現代につながり、意外な方向へ…。長篇本格ミステリー傑作。」

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中町信「田沢湖殺人事件」01

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中町信「田沢湖殺人事件」02