E&H・ヘロン「フラックスマン・ロウの心霊探究」

こんばんは、皆様、三頌亭です。だいぶご無沙汰いたしました。。。(^^;。このところ本業のほうが忙しくてなかなか紹介文まで手が回らないです。これもいいか、あれもいいかとかいろいろ思うところはあるのではありますが、思うに任せません。

さてとりあえず3冊ほどお持ちいたしました。まず、E&H・ヘロンの「フラックスマン・ロウの心霊探究」です。今までいくつかの翻訳がアンソロジーに収録されていたのですが、今回はシリーズ全ての翻訳がまとめられています。この作品集はオカルト探偵ものなんですが、なんといいますか「辻褄の合った幽霊」wが特徴です。体裁は実話怪談風で面白いです。E&H・ヘロンはヘスキス・プリチャードの別名で母親・キャサリンとの合作の場合にこのペンネームを使っているそうです。ヘスキス・プリチャード名義では「ノヴェンバー・ジョーの事件簿」という探偵ものが最近翻訳されています。

「フラックスマン・ロウの心霊探究」収録作品
ハマースミス「スペイン人館」事件
メダンズ・リー事件
荒地道の事件
バエルブロウ荘奇談
グレイ・ハウス事件
ヤンド荘事件
セブンズ・ホールの怪
サドラーズ・クロフト事件
カルマ・クレッセント一番地の謎
コナー・オールド・ハウスの謎
クロウズエッジの謎
ラックスマン・ロウの事件

このなかでは以前読んだ「ハマースミス「スペイン人館」事件」が印象に残っています。因みに英文テキストは以下の通りです
Ghosts Being The Experiences of Flaxman Low
https://archive.org/details/1899ghostsbeingtheexpofflaxmanlowpsydic/page/n8

さて、残り2冊は再版&再録ものです。
紀田 順一郎&荒俣 宏 (著)「幻想と怪奇 傑作選」
短命に終わった歳月社の雑誌「幻想と怪奇」からの再録編集の傑作選です。三頌亭はその昔、終刊まで集めた「幻想と怪奇」をそれこそなめるように隅々まで読んだ記憶がありますw。

アメリカ怪談集 (河出文庫)他
以前、河出文庫に入っていた怪談シリーズ。書店で手に取ったところそのまま再版してあるようなので読み逃した人はどうぞ。なかなかよくまとまっています。

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「フラックスマン・ロウの心霊探究」

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幻想と怪奇 傑作選

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アメリカ怪談集 (河出文庫)