山田風太郎「秘戯書争奪(秘書)」(角川文庫:1984, 新潮小説文庫:1968)

こんばんは皆様、三頌亭です。今回は本当に昔に買った本だけど、読んでなかった本です。風太郎の忍法帖シリーズでは後半ものですね。公方様に世継ぎができないので幻のセックス指南書「医心方房内篇」をめぐって伊賀と甲賀の忍者、男女7人づつが争奪戦を繰り…

W・F・ハーヴィー怪奇小説集「五本指のけだもの」(国書刊行会:2024)

こんばんは皆様、三頌亭です。おくればせながらあけましておめでとうございます。本年も気が向いたらよろしくお願いいたしますw。ちょっと余談をひとつ。はてなブログに越してきてから5年たってます。人並みにどの記事がアクセス数が多いかとか気にならない…

エイブラム・メリット「魔女を焼き殺せ」(1968徳間書店/ワールド・ホラー・ノベル・シリーズ, 2017アトリエサード/ナイトランド叢書)

こんばんは皆様、三頌亭です。今日はだいぶ前に一度紹介したのですが、もう一度という本ですw。大分たってしまいましたが、新訳も出てますね。で読書メーターの評判を見てみるとかなりいいのでもう一度ということになりましたWW。めぐり合わせのいい本と…

ジョエル・ウォーナー「サド侯爵の呪い 伝説の手稿『ソドムの百二十日』がたどった数奇な運命」(2024日経ナショナル ジオグラフィック)

こんばんは皆様、三頌亭です。今回は久しぶりに新刊で、ジョエル・ウォーナーの「サド侯爵の呪い」です。昔、澁澤龍彦かジルベール・レリーのサド伝を読んだときにモノクロの『ソドムの百二十日』の原稿の写真が出てました。これがなかなか異様な代物で目を…

ジョン・メトカーフ「死者の饗宴」(ドーキー・アーカイヴ:国書刊行会)

こんばんは皆様、三頌亭です。今回は国書刊行会のドーキー・アーカイヴの一冊、ジョン・メトカーフ「死者の饗宴」です。その昔、新人物往来社の『怪奇幻想の文学1 真紅の法悦』に「死者の饗宴」という短編が載っていて印象に残ってまして、まとまった作品集…

アヒム・フォン・アルニム「エジプトのイサベラ」(深田甫訳 国書刊行会:1975)

こんばんは皆様、三頌亭です。特にというわけではないですが昔読んだものの中から紹介いたします。実はヴァランティーヌ・ユーゴーの挿絵がネットに上がっていてうれしくなったもので記事書きました。アンドレ・ブルトンの序文(アンドレ・ブルトン集成、第6…

パーシヴァル・ワイルド「悪党どものお楽しみ」(ちくま文庫)

こんばんは皆様、三頌亭です。今日はパーシヴァル・ワイルド「悪党どものお楽しみ」です、国書刊行会で出たときに読みたかったのですがのびのびになっておりまして、やっと読んだ次第です。昔、『検死審問-インクエスト』(世界推理小説全集)を黒沼健の翻訳…

桑田次郎「ミュータント伝」

こんばんは皆様、三頌亭です。今日はほかに読んだものもあるのですが、また古いマンガを紹介したい気分なので・・・。桑田次郎「ミュータント伝」です。少年マガジン連載でしたか、・・・。通して読んだのはサンコミック版が最初です。なかなか壮大なシチュ…

楳図かずお「笑い仮面」&「アゲイン」

こんばんは皆様、三頌亭です。最近マンガのフォルダが訃報ばっかりで寂しいです。まあ致し方はございませんね。先月だったらしいのですが楳図かずおさんの訃報が入ってきました。謹んでご冥福をお祈りいたします。この方の作品もいろいろ読んできましたが、…

湊谷夢吉『虹龍異聞―湊谷夢吉作品集』(北冬書房 1988)

こんばんは皆様、三頌亭です。今日は映像作家兼漫画家の湊谷夢吉さんの作品集です。漫画家としては一時期しか活躍しなかったので憶えている方は三頌亭と同じ年代の方でしょう。 「夜行」、「エロトピアDX」、「スーパーアクション」、「コミックばく」なんか…

オースティン・フリーマン「オシリスの眼」(ちくま文庫:2016)

こんばんは皆様、三頌亭です。今日はフリーマンの長編、クラッシックな探偵小説です。ソーンダイク博士のシリーズですね。以前、別冊宝石で抄訳を読んだことがあってなんとなく気にかかっていた本なんです。あらすじは大体知っていたのですが完訳バージョン…

香西成資(こうざい しげすけ)「南海治乱記」(教育社新書:1981)

こんばんは皆様、三頌亭です。これも郷土史のひとつです。南海道(四国、和歌山、淡路島)の通史です。早い話がこのあたりの地方を話題にしてくれているものってこれしかないんじゃないかと思うんですよねw。十河存保や長宗我部元親とかの活躍が活写されて…

吉永正春「九州戦国合戦記」(海鳥社:2006)

こんばんは皆様、三頌亭です。またまただいぶ時間が空いてしまいました。今日はいつもと毛色を変えた本です。九州戦国史の吉永正春「九州戦国合戦記」です。郷土史家ということになるのでしょうか?。非常に要領よく九州の戦国時代の合戦史を解説してくれて…

佐島勤「続・魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー(8)」(2024電撃文庫)+ 矢野健太郎 「邪神伝説シリーズ」(1988ノーラコミックス・学習研究社)

こんばんは皆様、三頌亭です。今日は「メイジアン・カンパニー」シリーズの第8巻です。古代の魔術が封印された石板をめぐっての争奪戦。「お兄様無双」wなストリー展開がよろしいです。とにかく仕事のできる社長さんは世界中を飛び回っての大活躍です。「暴…

アニメ「魔法科高校の劣等生・スティープルチェース編」

こんばんは皆様、三頌亭です。だいぶ時間が空いてしまいました。お久しぶりでございますw。最近は事情があって、実用的な本ばかり読むのに一生懸命であまり話題にするような本がございません。そこで現在放映中のアニメ「魔法科高校の劣等生・スティープル…

草野唯雄「文豪挫折す」(光文社:1978/4/1)

こんばんは皆様、三頌亭です。今日は昔の読み残し本です。ブックオフへ行くと双葉社版が置いてあったので買ってきました。これがなかなか面白かったので記事にしておきます。大まかにいうと「国木田家、その最初の妻の実家である佐々城家、佐々城夫人・豊寿…

ボニー・ジャックス「月光仮面の歌」

こんばんは皆様、三頌亭です。特にという話題ではないのですが、以前書きましたかね?というお話。桑田次郎作画の「月光仮面」読んだのが先か、アニメの「月光仮面」見たのが先か、定かではないのですw。アニメの「月光仮面」のエンディングテーマのお話で…

「続・魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー(7)」 (電撃文庫2024)

こんばんは皆様、三頌亭です。今日は最近買った本です。セカンドシーズンになった「魔法科高校の劣等生」ですが、言い方悪いんですけど「社長漫遊記」めいてきておりますww。 お兄様の能力がいろいろチート級なんで冒険小説になりにくいのが玉に瑕といった…

梶龍雄「葉山宝石館の惨劇」(徳間文庫:2023/8/8)

こんばんは皆様、三頌亭です。皆様、あけましておめでとうございます。最近更新の少なくなったブログですが、本年もよろしくお願いいたします。さて、ここ2年間、徳間文庫から驚愕ミステリ大発掘コレクション(3冊)、青春迷路ミステリコレクション(2冊)と…

松本零士「光速エスパー」

こんばんは皆様、三頌亭です。今年の2月でしたか、漫画家の松本零士氏の訃報が入ってきました。いままでたくさんの漫画をありがとうございます、遅ればせながら、謹んでご冥福をお祈りいたします。この方の漫画については、個人的な思い出が絡んでいて、あの…

西村賢太「誰もいない文学館」(本の雑誌社 2022)

こんばんは皆様、三頌亭です。今日は以前読んで記事にしていなかった本です。西村賢太「誰もいない文学館」ですね。亡くなられた後に出版された本のようです。実はこの人の本を読むのはこれがはじめての三頌亭ですw。以前から復刻の探偵小説のあとがきや解…

角田喜久雄「霧に棲む鬼」(春陽堂文庫:1976 初出1952)

こんばんは皆様、三頌亭です。今日は角田喜久雄の「霧に棲む鬼」です。春陽堂文庫にはほかの文庫では読めない少し変わったミステリー系の作品が入っていてよく読みました。角田喜久雄や大下宇陀児、ミステリー系ではありませんが三橋一夫などですね。角田喜…

D・M・ディヴァイン「すり替えられた誘拐」(2023:創元推理文庫)

こんばんは皆様、三頌亭です。読んだはいいけど感想を書いてない本が溜まりつつある今日この頃ですねw。というわけでD・M・ディヴァイン「すり替えられた誘拐」です。これでディヴァインもおしまい、大体の本は読んでしまいました。もうないのが残念です…

白石一郎「幻島記」(文芸春秋:1976)

こんばんは皆様、三頌亭です。今日は白石一郎の第一短編集「幻島記」です。滝口康彦の『異聞浪人記』を紹介した時に同時に思い浮かんだ作家が白石一郎です。彼らはプライベートで友人だそうで九州在住の時代小説の書き手でした。どちらも地方史に取材した作…

和田竜「村上海賊の娘」(上下巻:新潮社2013)

こんばんは皆様、三頌亭です。今日は和田竜「村上海賊の娘」です。もう出てから10年もたってしまいましたねw。実を言いますと死闘・石山本願寺vs織田信長みたいな作品をどなたか書いてくれないかとよく思ってました。そこへドンピシャでやってきた作品で舌…

佐藤恵秋「雑賀の女鉄砲撃ち」「雑賀の女鉄砲撃ち 鋼輪の銃」(2018:徳間時代小説文庫)

佐藤恵秋「雑賀の女鉄砲撃ち」「雑賀の女鉄砲撃ち 鋼輪の銃」(2018:徳間時代小説文庫) こんばんは皆様、三頌亭です。これはちょっと前に読んで記事にしてなかった本です。紀州雑賀衆をテーマにした小説です。和田竜さんの「村上海賊の娘」なんかと発想が似…

夾竹桃「戦国小町苦労譚」(アース・スターノベル16巻&アース・スターコミック13巻:以下続巻)

こんばんは皆様、三頌亭です。今日は気になって少し読んでみたらずるずると全部読んでしまったというシリーズですw。夾竹桃「戦国小町苦労譚」ですね。簡単に言うとこのシリーズは「架空戦記+知識チート」と言ったらよいでしょうか?。なんでも作者は半村良…

フレデリック・フォーサイス「ジャッカルの日」(1973:角川書店)

フレデリック・フォーサイス「ジャッカルの日」(1973:角川書店) こんばんは皆様、三頌亭です。今日は久しぶりに再読した本、フレデリック・フォーサイス「ジャッカルの日」のお話です。なんと50年ぶりの再読本ですねww。当時すぐに名匠フレッド・ジンネ…

M .W. クレイヴン「キュレーターの殺人」 (Constable:2020, ハヤカワ・ミステリ文庫:2022)

こんばんは皆様、三頌亭です。今日は〈ワシントン・ポー〉シリーズ第三作「キュレーターの殺人」です。実はこれebookで5巻セットで買うと安いので買ってあったものです。2巻目をすっ飛ばして、3巻目の「キュレーターの殺人」が評判が良さそうなので読んでみ…

つげ義春「新版 貧困旅行記」 (新潮文庫)

こんばんは皆様、三頌亭です。これも以前読んで記事にしなかった本です。私見ではありますが、いわゆる私小説というものが骨董品と化した現在、その命脈をつないでいく作品はこういったものしかないのではないかとおもっている本です。という能書きはいいと…