和田竜「村上海賊の娘」(上下巻:新潮社2013)

こんばんは皆様、三頌亭です。今日は和田竜「村上海賊の娘」です。もう出てから10年もたってしまいましたねw。実を言いますと死闘・石山本願寺vs織田信長みたいな作品をどなたか書いてくれないかとよく思ってました。そこへドンピシャでやってきた作品で舌なめずりして読んだ本でしたw。おまけに村上水軍という地方史までついてきて大好きな作品です。あらすじ等は出版社のものを読んでいただくとして・・・、内容は第一次木津川合戦の史実に基づく歴史巨篇でございます。「村上水軍ジャンダルク戦記」といったところでしょうか?。著者は中学生まで広島で過ごしたことがあってやはりそれが強い執筆の動機らしいです。「のぼうの城」でもそうなのですが郷土史の晴れ舞台的なところがなんかうれしいですw。史料については最後に参考文献などもついていて非常によく調べていてとっても詳しいですね。ただやっぱり立体的に物事が把握しにくいという方のために吉田史朗作画のコミック版(週刊ビッグコミックスピリッツ連載)を推薦しておきます。原作にはないエピソードなんかもありますが、おおむねわかりやすいですね。ただ合戦のシーンが多くてアドレナリン・ダダ洩れwwみたいな絵柄がちょっとだけいただけないでしょうか?。

 

出版社紹介

「『のぼうの城』から六年。四年間をこの一作だけに注ぎ込んだ、ケタ違いの著者最高傑作! 和睦が崩れ、信長に攻められる大坂本願寺。毛利は海路からの支援を乞われるが、成否は「海賊王」と呼ばれた村上武吉の帰趨にかかっていた。折しも、娘の景は上乗りで難波へむかう。家の存続を占って寝返りも辞さない緊張の続くなか、度肝を抜く戦いの幕が切って落とされる! 第一次木津川合戦の史実に基づく一大巨篇。」

和田竜「村上海賊の娘

コミック版「村上海賊の娘

第一次木津川合戦01

第一次木津川合戦02

第一次木津川合戦03