エーヴェルスの短編「トマト・ソース」

こんばんは、皆様、三頌亭です。エーヴェルスの「吸血鬼」のお話を出しましたのでついでに思い出したエーヴェルスの短編「トマト・ソース」のことを書いておきます。この短編はストーリーは非常に単純でだれにも簡単にわかる代物です。しかしその題材と描写たるや・・・もう問答無用の直接的な強烈さがあって素晴らしいです・・・(^^;)。しかし、・・・悪趣味ですな~、本当に。なんのことやらよくわからないといけませんので・・・、この作品の骨子は2人の男の下半身を固定した状態でナイフを持たせて戦わせる「人間・闘鶏」です。なぜ表題が「トマト・ソース」なのかは推して知るべしであります。英訳本(『Blood』:オリンピア・プレスの出版らしい)に掲載された挿絵を二つ載せておきます。ゴヤのパチモンのような画風が非常によくこの作品にマッチしています。 因みに英文テキストはこちらです。
http://magick7.com/MoonlightStories/1/05/0143.htm
邦訳には「吸血鬼」の前川氏の翻訳がありまして、幻想文学64号に掲載されています。
【FONS FANTA】翻訳幻想譚集
ハンス・ハインツ・エーヴェルス『トマト・ソース』(前川道介訳)
http://www.atelierocta.com/pages2/64.html
なんとまだ在庫がございますw。三頌亭がその昔、本屋で立ち読みして印象に残った残酷小説のお話でした。

 

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トマトソース01

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トマトソース02