太刀掛秀子「ライラックの花のころ」

こんばんは、皆様、三頌亭です。今日のお題は太刀掛秀子さん「ライラックの花のころ」です。デビュー作「雪の朝」の次の作品でした。まだいわゆる「乙女ちっく」というキャッチコピーがなかったころの太刀掛さんの作品です。この方のごく初期の作品の絵柄は萩尾さんなんかに似ていました(鼻の描き方など)。その後徐々に掲載誌に特徴的な絵柄に変わります。

さてストーリーですが、悲恋ものですね。ただ、あつかったシチュエーションが統合失調症(schizophrenia)というところで大変暗い作品になっています。田渕、陸奥ご両人に比べてもともと暗いテーマが多い太刀掛さんですが、デビュー当時から暗いテーマで時々作品を描かれていました。高校生の夏休みくらいだったと思いますが、掲載誌で読んだ作品でした。テーマもさることながら、太刀掛さんの作品自体、最近読まれなくなって、今後復刻される可能性は少ないだろうと思われるので取り上げました。余談ですが、このマンガでリラ(主人公の名前)とライラックが同じ花の名前だということを初めて知りました(笑)。

Yahooブログからの転載ですが、何かと熱心にアクセスしてくれる方が多かったので再掲しておきます。いまだに三頌亭は掲載誌を入手できないでいます。

f:id:kms130:20190308215046j:plain

ライラックの花のころ01

f:id:kms130:20190308215136j:plain

ライラックの花のころ02

f:id:kms130:20190308215210j:plain

ライラックの花のころ03